火星で生き残る映画『オデッセイ』|絶望的な状況でも前を向ける理由|Part.040

2025/04/25

150分 SF アクション アドベンチャー

t f B! P L

週末の夜、ひとりでゆっくり映画を観る時間って、ちょっとしたご褒美ですよね。
仕事で削られたメンタルも、週末に少し回復しておきたい。

そんな日に観てほしいのが、『オデッセイ』です。

火星にたったひとり取り残された男が、
食料も水も酸素も足りない状況から生き残ろうとする物語。

かなり絶望的な設定なのに、観ていると不思議と気持ちが前向きになる。
そこが、この映画の面白いところなんです。

マット・デイモン演じる主人公マーク・ワトニーは、
「どうしよう……」と立ち尽くしている暇がありません。

生きるために必要な問題を、ひとつずつ解決していく。
その姿が、仕事や人生で行き詰まったときにも妙に刺さります。

▶ Amazonプライムで『オデッセイ』の配信状況をチェック

映画『オデッセイ』ポスター(The Martian)

映画『オデッセイ』あらすじ|火星にひとり取り残された男

主人公は、NASAの有人火星探査ミッション「アレス3」に参加する植物学者、マーク・ワトニー。

火星での任務中、クルーは猛烈な砂嵐に襲われます。
避難する途中でワトニーが事故に巻き込まれ、仲間たちは死亡したと判断して火星を離れます。

ところが、ワトニーは生きていた。

問題は、ここからです。

火星にはワトニーひとり。
地球との通信手段もなく、食料も限られています。

しかも、次の有人探査機が火星に到着するまでには約4年。
普通なら「もう無理だろ」と思う状況です。

それでもワトニーは、意外なほど冷静です。

「まず食料を確保する」
「水を作る」
「通信手段を復活させる」

目の前にある問題を、一つずつ片づけていきます。

原作はアンディ・ウィアーの小説『火星の人』。
リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演で映画化された作品です。

ここが『オデッセイ』の大きな魅力。

「奇跡が起きて助かる」映画ではなく、「助かるために何をするか」を積み重ねる映画なんです。

『オデッセイ』が「火星で生き残る映画」として面白い理由

① 絶望的なのに、主人公が意外とへこたれない

火星にひとりですよ。

水も食料も限られていて、通信もできない。
地球から何千万キロも離れています。

普通なら、絶望してしまってもおかしくありません。

ところがワトニーは、かなり現実的です。

「死ぬかもしれない」と考えながらも、
その前に「じゃあ、何をすれば生き残れる?」と考える。

この切り替えが、とにかく気持ちいい。

大きな問題を前にすると、人間は全部まとめて解決しようとしてしまいます。

仕事でもそうですよね。

やることが山積みになると、
「もう全部イヤだ……」となる。

ワトニーは逆です。

「今、一番先に片づけるべき問題は何か?」

そこだけを見る。

この考え方が、映画の面白さだけではなく、観ている側にも効いてきます。

② 火星サバイバルなのに、意外と笑える

『オデッセイ』は、設定だけを見るとかなり重たい映画です。

ひとりぼっちの火星。
限られた食料。
通信手段なし。

なのに、ワトニーが妙に明るい。

もちろん怖いし、死ぬ可能性も理解しています。
それでも冗談を言うんです。

このユーモアがあるから、長時間のサバイバル映画でも息苦しくなりません。

「こんな状況でも笑えるのかよ」と思う一方で、
その軽さに救われるんですよね。

ハラハラする映画なのに、観終わったあとに暗い気分になりにくい。

ここは『オデッセイ』ならではの魅力です。

③ 科学が「難しい知識」ではなく「生きるための道具」になる

『オデッセイ』には、植物学や物理などの科学的な要素がたくさん登場します。

ただ、難しい説明を延々と聞かされる感じではありません。

ワトニーにとって科学は、
「明日も生きるために使う道具」だからです。

食料が足りないなら、どうやって増やすか。
水が足りないなら、どうやって確保するか。

火星という未知の環境でも、知っていることを使って突破口を探します。

「知識って、こういうときに役立つのか」と実感できる作りです。

少しネタバレ|『オデッセイ』で一番グッとくるのは「ひとりじゃなくなる瞬間」

ここからは映画の重要な展開に触れます。
まだ観ていない人は、先に本編を観るのがおすすめです。

ネタバレを表示する

ワトニーは火星に取り残されたあと、まず自分が生き残るための環境を作ります。

しかし、食料には限界があります。

そこでワトニーは、火星探査車の設備などを利用しながら、
限られた資源でジャガイモを育て始めます。

火星の基地の中に土を持ち込み、排泄物を肥料として利用する。
水を確保し、ジャガイモを育てる環境を作っていくんです。

「火星でジャガイモを育てる」という発想自体が面白いんですが、
本当にすごいのは、その作業が生存に直結しているところ。

一方、地球ではNASAがワトニーの生存を確認します。

すると今度は、NASAの職員たちが「どうやって彼を帰還させるか」を考え始めます。

ワトニーひとりの問題だったはずが、
地球側でも大勢の人間が救出方法を考えることになる。

さらに、火星を離れて地球へ向かっていたアレス3のクルーも、
ワトニーが生きていることを知ります。

そしてクルーたちは、仲間を置き去りにしたまま帰還するのではなく、
再び火星へ戻って救出する可能性を検討します。

このあたりから、映画の空気が少し変わってくるんです。

最初は「ワトニー対火星」という物語でした。

それが少しずつ、
「地球にいる人間たちが、ひとりの人間を帰すために動く物語」になっていきます。

終盤では、ワトニーが火星から脱出するため、
予定された設備をそのまま使うのではなく、自分で改造しながら準備を進めます。

最後の救出作戦では、少しでも計算が狂えば命を落としかねない状況で、
ワトニーと仲間たちがギリギリの作戦に挑みます。

ここは「派手な爆発がすごい」というより、
これまで積み重ねてきた小さな工夫が、最後につながっていく気持ちよさがあります。

だから、救出シーンでは単純に「助かってよかった」だけでは終わりません。

「ここまで自分で積み上げてきたんだな」と感じる。

そして、地球にいる人たちも最後まで諦めなかった。

『オデッセイ』は、孤独なサバイバル映画でありながら、
実は人間同士のつながりを強く感じる映画でもあります。

『オデッセイ』は「希望をもらえる映画」になっている

個人的に、この映画を社会人にすすめたい理由はここです。

ワトニーは、最初から最後まで前向きな人間ではありません。

怖がるし、愚痴も言う。
「こんなの無理だろ」と思う場面もあります。

それでも、次にやることを考える。

仕事で嫌なことがあった日に観ると、ここが妙に響きます。

上司から無茶ぶりされた。
頑張ったのに評価されなかった。
人間関係で疲れた。

そんな日に、人生について壮大な答えを出す必要なんてありません。

「とりあえず今日やることを一個片づけるか」

それくらいでいい。

ワトニーを見ていると、そんな気持ちになれます。

『オデッセイ』は「元気が出る映画」としてもかなり特殊

元気が出る映画というと、熱血スポーツ映画や成功物語を思い浮かべるかもしれません。

『オデッセイ』は、少し違います。

「頑張れば夢が叶う」という単純な話ではありません。

むしろ、状況は最後までかなり厳しい。

それでもワトニーは、
「できることをやる」という姿勢を崩しません。

だから説教くさくないんです。

「もっと頑張れ!」と言われるのではなく、
「まあ、一個ずつやっていこうぜ」と言われている感じ。

疲れている社会人には、このくらいの距離感がちょうどいい。

マット・デイモンの「ひとり芝居」がかなり効いている

『オデッセイ』では、マット・デイモン演じるワトニーがひとりで過ごす時間が長くなります。

誰かと会話できない状況なので、必然的にひとりで話す場面が増える。

これが上手いんですよ。

真面目に状況を分析したかと思えば、急にくだらないことを言う。

危険な場面では緊張感を出しながら、
ちょっとしたユーモアで空気を軽くする。

マット・デイモンの親しみやすさが、ワトニーというキャラクターにぴったりです。

火星での孤独を描きながら、観客まで孤独にさせない。

このバランスが絶妙です。

『オデッセイ』は宇宙の壮大さより「人間の知恵」が面白い

宇宙映画には、壮大な世界観を楽しむ作品もあれば、
宇宙そのものの怖さを描く作品もあります。

『オデッセイ』は、その中でもかなり地に足のついたSF映画です。

宇宙船で銀河を飛び回るわけでもありません。

基本的にワトニーがいるのは、火星の基地と荒涼とした火星の大地。

だからこそ、目の前の水や食料、通信手段が重要になる。

壮大な宇宙の景色を楽しむというより、
「絶体絶命の状況をどう切り抜けるのか」を楽しみたい夜にぴったりです。

「火星に移住する映画」とは少し違うけど、火星のリアルさが面白い

火星を舞台にした映画には、未来の火星移住を描く作品もあります。

『オデッセイ』は、火星で普通に暮らす未来を描く作品ではありません。

人類が火星で活動できるようになった時代に、
ひとりの宇宙飛行士が取り残される物語です。

だからこそ、火星を「新天地」として見るより、
「人間がまだ簡単には住めない場所」として描いているのが面白い。

赤い大地が広がる風景も、基地の中の閉塞感も、
観ているだけで「ここでは普通に暮らせないな」と感じます。

火星という場所そのものを楽しみたい人にも向いています。

こんな日に『オデッセイ』を観てほしい

  • 仕事でちょっと心が折れかけている
  • 重すぎる映画を観る気分ではない
  • ハラハラする展開を楽しみたい
  • 宇宙や科学が出てくる映画が好き
  • 観終わったあとに少し前向きになりたい
  • マット・デイモン主演の映画が観たい

特におすすめしたいのは、
「今日は何もしたくないけど、何か1本観たい」という夜です。

『オデッセイ』は、観客に「頑張れ!」と迫ってきません。

主人公が淡々と問題を解決していく姿を眺めているうちに、
こっちまで少しだけ元気になってくる。

この距離感が、疲れている夜にはちょうどいいんです。

『オデッセイ』を観るなら、こんな楽しみ方もアリ

『オデッセイ』は、単純なサバイバル映画として観ても十分楽しめます。

ただ、2回目に観るなら、
「ワトニーが問題をどう分解しているか」に注目してみてください。

「食料がない」という大きな問題を、そのまま解決しようとはしません。

水はどうする。
植物はどう育てる。
通信はどうする。

問題を小さくして、ひとつずつ突破していく。

映画を観ながら「自分だったら最初に何をする?」と考えるのも面白いですよ。

まあ、僕だったら……。

たぶん3日目くらいで泣いてます(笑)。

『オデッセイ』の配信情報|Prime Videoで観られる?

『オデッセイ』は現在、Prime Videoで視聴ページが確認できます。
執筆時点ではプライム登録の案内と30日間の無料体験が表示されています。

ただし、配信状況は変更されることがあります。
現在のページには「まもなく配信終了」の表示もあるため、観る前に最新状況を確認してください。

作品自体は約2時間21分。
週末に映画を1本観るには、ちょうどいいボリュームです。

▶ 30日間無料で『オデッセイ』の配信状況をチェック

※配信状況・無料体験の内容は変更される場合があります


まとめ|『オデッセイ』は、疲れた日に観ると少し前を向ける映画

『オデッセイ』は、火星に取り残された男のサバイバルを描いたSF映画です。

でも、観終わったあとに残るのは、
「火星って怖いな」という感想だけではありません。

むしろ、「まあ、一個ずつ片づけていくか」という気持ちです。

ワトニーは、食料がないという問題に対して植物を育て、
通信手段がないなら通信できる方法を探します。

地球側も、ワトニーを救うために別の問題を一つずつ解決していく。

この映画からもらえるライフハックは、かなりシンプルです。

・仕事が山積みなら、一番近い問題から片づける
・うまくいかなくても、次の方法を考える
・ひとりで抱え込まず、助けを借りる

特に最後の「助けを借りる」は大事です。

ワトニーは火星でひとりですが、完全にひとりで生還したわけではありません。

NASAのスタッフも、仲間のクルーも、
それぞれの場所でワトニーを帰すために動きます。

仕事でも、全部を自分ひとりで何とかしようとすると疲れます。

「これ、ちょっと手伝ってもらえません?」と言えるだけで、
案外どうにかなることもある。

火星に取り残されるほどの大ピンチじゃなくても、
月曜日の仕事は十分に面倒ですからね(笑)。

だから、今週ちょっと疲れたなと思った夜には、
『オデッセイ』を観てみてください。

絶望的な火星の映像を眺めていたはずなのに、
映画が終わるころには、自分の悩みが少し小さく見えてくる。

「とりあえず、明日は一個ずつ片づけるか」

そんな気分にさせてくれる一本です。

では、また!

あわせて観たい関連記事

このブログを検索

自分の写真
映画、音楽、ゲーム、マンガ、あとはたまにガンプラ、そしてやっぱり猫が好き(犬も好き)。好きなものだらけのインドア派。

QooQ